SONY α7Ⅲ最安値単焦点レンズ SEL50F18Fのレビュー
以前、私が持っているSONYのα7Ⅲのレンズ3本の比較検証をしたときに、単焦点レンズSEL50F18Fの実力を、あの比較検証ではあまり示すことができなかったので、SEL50F18Fの魅力について語りたいと思います!
Eマウント SEL50F18Fスペック このレンズは買いか否か
この単焦点レンズのスペックについて軽くおさらいしたいと思います。
レンズマウント | ソニー Eマウント |
---|---|
焦点距離(mm) | 50mm |
画角(35mm判) | 47° |
開放絞り(F値) | 1.8 |
最小絞り | 22 |
重量 | 186g |
外形寸法 最大径x長さ(mm) | 68.6mm x 59.5mm |
スペックはソニー公式サイトより引用
細かいスペックはほかにもいろいろと記載がありますが、良くわからないので必要そうなところだけ持ってきました。
一番の特徴は安い。コスパに優れた単焦点レンズ 撒き餌レンズとも
おそらくEマウントの交換用レンズで一番安いのがこの単焦点SEL50F18Fじゃないかと思います。定価で38,000円(税別)で、実売価格は30,000円を切っています。
価格に見合った価値があるのかどうかといいますと、個人的には◎。安いから買ったレンズですが存分に活躍してくれてます。
私がこのレンズを購入したのは、α7Ⅲを購入した時に何でもいいから単焦点レンズが欲しいといったら、コジマ電気の人に勧められたのがこのレンズで、本体購入時のポイントで購入しました。
ズームレンズキットとともに購入したわけですが、子供のスナップを撮るときや、夜景撮影、花の撮影、風景写真などいろいろな場所で大活躍してます。
単焦点レンズの特徴とメリット
単焦点レンズとは一言でいえばズーム機能がついてないレンズです。レンズをぐりっと回して被写体との距離を調整できるのがズームレンズで、単焦点レンズにはその機能がありません。なので、自分が動いて被写体との距離を調整して撮影する必要があります。
ズームがあったほうが便利でいいじゃん。と、思うのですが、ズーム機能がない分、いろいろとメリットがあるわけです。
明るく撮れる F値の開放が低い
ズームレンズの場合、カメラの構造が複雑になるため、F値が単焦点レンズと比べて暗くなります。(F値の下限値が高くなる)
α7Ⅲと一緒についてくるズームレンズキットのSEL2870の場合、28mm~70mmのズーム機能がありますが、F値開放は3.5となります。今回紹介しているSEL50F18Fは「1.8」です。
このF値が低いほど明るく撮れるわけですが、明るく撮れるというのがどういうことか言いますと、光を多く集められるわけです。光が多く集められるメリットとして、暗いところでも明るく撮れる。特に夜景撮影などではこの差が顕著にでます。
また、F値の下限が小さいほど背景がボケやすくなります。
なので、いわゆる一眼で撮った写真らしい、背景がボケる写真はF値が小さいものほどよくボケます。
単焦点レンズの特徴を簡単にまとめると、ズーム機能がない分、F値の開放下限値が低く、明るく撮れてよくボケるレンズ、ということです。
F値1.8の単焦点レンズなのでボケるし明るい SEL50F18F作例集
カメラのレンズなので言葉で語るより実例を紹介したほうが早いですね。ソニーの単焦点レンズSEL50F18Fで撮影した写真の作例紹介です。
カメラ本体のα7Ⅲの実力と相まって、花のピントと背景のボケ感。いい味出してませんか?
私は高級なレンズを持っていないので同様の単焦点レンズの比較対象がないわけですが、写真そのもののクオリティは気に入ってます。
桜の花もこの通り。明るくボケるので自分の実力以上にキレイに撮れていると思っております。
空から差し込む光を撮りました。結構よくないですか?SEL50F18F。これで28,000円だったら全然OKだと思ってます。
夜景撮影にも強い明るい単焦点レンズ SEL50F18F
F値の開放が1.8と明るいレンズなので夜景撮影をするときは基本的にこのレンズを使っています。つい最近、ズームレンズで夜景撮影をしたら大失敗をしたので、余計にこの単焦点レンズ SEL50F18Fのありがたみを感じています。
夜景撮影で明るくないズームレンズで撮影しようとすると、シャッター速度やISOをちゃんと設定しないとロクな写真が撮れないんですが、この単焦点レンズなら、適当に撮ってもとりあえず問題なく撮れます。
ISOの数値だけ間違えなければ大体大丈夫。三脚なしで手持ちでこれくらいはいけますよ。
キレイに撮るにはちゃんと設定をするほうが良いですけどね!
煌々と輝く東京タワーをローアングルから撮影した写真です。鉄骨の細かいところまでしっかり撮れています。
夜桜も東京タワーをぼかして、桜のフレームのような写真撮影も可能です。単焦点レンズっていいですよね。ズームができないから構図だけ考えてピンをどこに当てるか考えるだけでよいところが好きです。
SEL50F18Fの悪いところは?使い方次第だとは思うけど
これくらい気に入っているSEL50F18Fですが、ちょっと物足りないところがあります。それは最短撮影距離が思っているよりも長いところ。先述したスペック表にもある通り、最短撮影距離が50mmとちょっと遠いんですよ。
レンズ比較の記事の際にも書きましたが、ズームレンズよりも寄れないレンズです。
慣れれば気にならないというか、あきらめがつくというか割り切って使えるんですが、商品撮影などの用途で購入するとちょっと不便さを感じるくらいの距離です。近づきすぎると合焦してくれないんですよ。
Amazonレビューには合焦が遅くうるさいとあるけれど
AmazonレビューにはAFの合焦が遅く、音がうるさいというレビューが目に入りますが、個人的にこの点が気になったことはあまりないです。個人差があるとは思いますが、音に関してはうるさいと思ったことは一度もないですね。
合焦に関しても、マクロレンズのほうが遅いのでこのSEL50F18Fで遅いと感じたことはないと思います。
あまり動体撮影をしてないからかもしれませんが、花や風景写真を撮るうえでは特に困ったことはないです。
人物写真にも十分つかえます
子供の写真を撮るときもこの単焦点をよく使います。この間も七五三の写真撮影に使いました。プライバシーの問題があるので人物写真の掲載は控えさえていただくのですが、明るくきれいに撮れるので、写真の仕上がりにも大満足です。
写真館とかで撮影するとバカみたいな金額を請求されるので、次男坊の七五三は衣装を友人にかりて、近所の神社に行って私が撮影しました。
仰々しいアルバムなんかいらないし、家庭用のプリンターでA4のフチなし印刷できるので、それでいいなじゃないかと思っています。
友人の結婚式でもこのレンズを中心に撮影しました。人物写真を撮るときは単焦点レンズがオススメです。遠くの被写体の場合はズームレンズがいいですが、テーブルにいる人をとるにはこの単焦点レンズで十分。
仕上がった写真をデータ上で共有するときも、「超キレイ」といろいろな人に言ってもらえてうれしかったです。ズームレンズとは一味違う写真が撮れますから。
大きさもほどよく持ち運びやすいレンズです
単焦点レンズSEL50F18Fは全長も大きくなく、約60cm。重量も186gと持ち運びが苦にならない軽量コンパクトな単焦点レンズです。レンズ周りにスイッチなどもなく、付け替えて気軽に撮れるいいレンズなんですよ。
素人カメラマンの私は持ち運びが楽でないといやなので図体のでかい望遠レンズがあまりほしいと思えないんですよね。
持ち運びが楽なので、夏の旅行にももちろん持っていきます。全長が短いからカメラバックにも簡単に収まりますし。小さいというのはそれだけで大きなメリットになります。軽いから構えてても安定しますしね。
ソニー単焦点レンズSEL50F18Fがおすすめできる人
コストパフォーマンスに優れたα7Ⅲ用の単焦点レンズSEL50F18Fですが、これをお勧めできる人は、初心者の人。初めてα7Ⅲを買った人でズームレンズキット以外にレンズを持っていない人にオススメしたいレンズです。
α7Ⅲが初めてのミラーレスで、まだそんなにレンズにお金をかけたくないけど、交換用のレンズが1本は欲しい、という人に全力でオススメしたいですね。
逆に予算が潤沢にあるひとなら、このレンズはきっと選択肢にすら入らないのではないかとおもいます。単焦点レンズでもっと良いハイスペックなレンズがいろいろ出てますからね。
SEL50F18Fを選ぶ人は、まだまだレンズ沼に飛び込む勇気がなく、ローコストでカメラを楽しみたい人なんじゃないかと思うんですよね。
その層にいる人っていうのは、高級レンズが欲しいんだけど、腕に自信もそんなにないし、高いレンズを使っても使いこなせるかわからない。そもそも何が違うのかもよくわからん、という人だと思うんですよね。自分のことなんですけど。
そういう、まだまだライト層の人にこそこのレンズはオススメです。レンズ交換して撮影する楽しみも味わえるし、単焦点レンズの楽しさも、レンズの違いによる写真の差も味わえますから。
肉眼で見てる景色と、SEL50F18Fの焦点距離が近いので、そういった意味でも扱いやすいレンズです。寄りすぎると合焦してくれない点を除けば。
汎用的なスペックで人物も風景も夜景も撮れるのでオールマイティーに活躍の場があって、何よりも安く楽しめるのがこのSEL50F18Fの最大の魅力です。